家族が痛い思いをしても困りますし、誰かを傷つけてしまってはどうしようと心配になることもあるのではないでしょうか。
赤ちゃんがかむことにはさまざまな原因が考えられます。今回は1歳前後の赤ちゃんがかむときの原因と対策を4つご紹介します。
この記事のポイント
赤ちゃんがいろいろなものを噛んでしまう主な原因は、以上の4つが挙げられます。噛むことは、赤ちゃんが成長するなかで大切な行為でもあるので、噛み癖があるからといって心配しすぎる必要はありません。
4つの原因について、それぞれ詳しく説明しますので、参考にされてください。
歯の生えはじめの赤ちゃんは歯茎がむずむずとかゆくなり、いろいろなものをかんでしまうことがあります。
歯茎がむずむずしているようなら、指で歯茎をマッサージしてあげたり、歯がためをかませてあげたりするとよいでしょう。
1歳に満たない赤ちゃんは口の感覚が鋭く、口にものを入れることでものを確かめようとしている可能性があります。歯が生えてくる時期になると、赤ちゃんはさまざまな大きさや硬さのものをかみながら、かむ力をコントロールしたり、一度に口の中に入れられる食べ物の量を覚えたりすると言われています。
この場合赤ちゃんがかむということは自然な行為であるため、無理にはやめさせられません。気になる場合は手を使う遊びをさせてみたり外に連れ出したりして、赤ちゃんの気を紛らわせるようにするといいでしょう。
また、かむことに対して保護者が不安そうな表情をしていると、赤ちゃんも気持ちが落ち着かなくなってかむことに執着してしまうことがあります。できるだけ赤ちゃんの前では笑顔でいるようにしましょう。
人をかんだときに「やめて!」「痛い!」と反応することがおもしろくなり、かむことが遊びになっていることもあります。赤ちゃんが笑顔でかんでいるときはこの可能性を考えてみましょう。
遊びでかんでいる可能性がある場合には派手に叱ることは控えましょう。かまれたときに大きく反応すると赤ちゃんが興奮し、注目を浴びていると思ってしまうことがあり、かむことが助長される可能性があります。
かまれたときには「ダメだよ」とひと言だけ声をかけ、そのあとはしばらく無視するようにしましょう。そうすれば、おもしろくなくなって遊びでかむことをやめるようになります。
また、赤ちゃんが家族の注目を集めたいと思ってかんでいるようであれば、ほかの遊びで何かができたときにほめてあげるようにするとよいでしょう。かむことよりもほかのことのほうがほめてもらえるとわかれば、かんで注目を集めることをやめるようになるはずです。
授乳中におっぱいをかんでしまうという場合には、赤ちゃんが授乳に対して不満がある可能性があります。例えば月経中に授乳をしている場合は、ママの体調や食事によってわずかに母乳の味が変化することもあります。味に敏感な赤ちゃんの場合は、気に入らなくてかんでしまうことがあります。
また、授乳中に保護者のかたがほかのことをしている場合には、赤ちゃんが自分に気持ちを向けてほしくてかむことがあります。
もし「ながら授乳」をしていて赤ちゃんがかむという場合には、赤ちゃんの方を見て話しかけながら授乳するようにしてみましょう。赤ちゃんもかむことをやめてくれることがあります。
たとえ小さな赤ちゃんでもかまれると痛いものです。ただ痛いからといって、感情に任せて叱っても、効果がなかったり、むしろかむ癖を助長してしまったりすることがあるため注意が必要です。考えられる原因に応じて上手に対応し、自然にかむことをやめさせてあげましょう。
多くの赤ちゃんが経験することですから「うちの子だけなのでは……」と心配する必要はありませんよ。