ヘルパンギーナは、ウイルスが原因で夏に流行しやすい感染症です。大人も発症しますが、子どもに多い感染症です。水ほう(水ぶくれ)を意味する「ヘルペス」と「痛み」を意味する「アンギーナ」という言葉があわさったのが病名の由来です。
ヘルパンギーナの原因となるウイルスは、手足口病と同じタイプのウイルスです。ヘルパンギーナの多くは自然に回復しますが、子どもの場合は、時に重症になることがあるので注意が必要です。
ヘルパンギーナは、おおよそ3~6日間の潜伏期間を経て発症します。主な感染経路は、飛沫(ひまつ)感染、接触感染、経口感染です。
- 飛沫感染
感染した人のせきやくしゃみ、会話などで飛び散った飛沫(しぶき)を吸い込むことで感染します。 - 接触感染
感染した人や、ウイルスが付着した物と接触することで感染します。タオルの共用や、プールの水が目の結膜に触れることでも感染します。 - 経口感染
ウイルスが、手や指を介して口に入って感染します。排便後や乳幼児のおむつ交換したあとなどに、手洗いや手指の消毒をしっかり行わなかったり、不十分な場合に、感染するおそれがあります。