「祖父母も驚く!今の子どもはたくさんのワクチンを受ける時代」 子どもの健康相談室からのお知らせ

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[ad_1]子どもの予防接種について
 

 生後2カ月を過ぎると、子どもにはさまざまな予防接種が待ち受けています。種類が多く、接種時期も細分化されているため、全容を把握するのは難しいもの。そこで、子どもの予防接種週間(3月1~7日)を迎えた今、いつ、何を接種すべきなのか。最近の変更点も含めチェックしておきたいポイントを解説します。

「5種混合ワクチン」も使用可に

 昨年4月より「4種混合ワクチン」が生後2カ月から打てるようになりました。

 以前は生後3カ月になって初めて他のワクチンと一緒に打つのが一般的でしたが、1カ月繰り上げられたのです。

 なぜでしょうか。

 最大の理由は、生後6カ月未満で百日咳(ひゃくにちぜき)にかかるリスクを下げるためです。

 4種混合ワクチンとはその名の通り、ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオの4種類の感染症に対して効果があるワクチンです。特に百日咳は、百日咳菌という細菌による感染症で、生後6カ月未満でかかると重症化したり、死亡したりする確率が高いとされています。

 赤ちゃんの場合、ひどいせきなどの典型的な症状が出ず、静かに無呼吸発作が生じたり、その影響で脳に後遺症が残ったりし得る点が怖いところです。

 詳しくは後述しますが、4種混合ワクチンは無料で受けられる定期接種の対象です。生後2カ月を迎えたら、ぜひ他のワクチンと一緒に接種してください。

 また4月からは、4種混合にヒブワクチンを加えた「5種混合ワクチン」も使用できるようになりました。

同時に複数本接種してもいい?

 ワクチンを接種する理由は、もちろん接種した人が感染症によって重症化するのを防ぐこと。もう一つ、なるべく多くの人が感染症にかからないようにするためでもあります(集団免疫の獲得)。

 だからこそ、赤ちゃんには生後2カ月から、さまざまな予防接種が用意されているのです。表をご覧ください。

 赤ちゃんのワクチンデビューが、ヒブ、肺炎球菌、B型肝炎、ロタウイルス、4種混合の計5種類で始まることがお分かりいただけると思います。

 そのため親御さんからは「同時にたくさんのワクチンを打って問題ないのでしょうか?」という質問をよくいただきます。「私が子どもの頃はこんなにたくさん打っていなかったのに……」と、びっくりされる祖父母の方もいます。

 しかし、日本小児科学会は明確に「同時接種は問題ない」と位置づけています。一度に複数のワクチンを接種しても副反応が倍増したり、効果に影響したりすることはないとされているからです。

 むしろ、生後間もない赤ちゃんをたくさんの感染症から守るためには、なるべく早く、多くのワクチンを接種してあげることが大事です。同時に多く接種できれば、繰り返し医療機関に行く負担も軽減されます。

 では、具体的に何本までなら同時接種して問題ないのでしょうか。

 明確に「〇本まで」と言うことはできませんが、少なくとも6本では問題ないとされています。

 表の通り、1歳時(12カ月)の定期接種としては、ヒブ、肺炎球菌、4種混合、麻疹風疹、水痘ワクチンの計5種類があり、さらに任意接種のおたふくかぜワクチンを含めると、計6種類にのぼるケースがあります。それでも日本小児科学会は問題ないと明示しているからです。

 これらをいっぺんに接種する場合は、右腕に2本▽左腕に2本▽右の太ももに1本▽左の太ももに1本――などと分散させることになっています。

小学校入学前に受けたいワクチン4選

 このようにワクチンは2歳を迎える前までに集中して接種しますが、それで終わりというわけではありません。小学校に入る前に接種しておきたいワクチンもあります。

①3種混合ワクチン

 繰り返しになりますが、百日咳のワクチンは4種混合に含まれます。表の通り、2歳を迎える前までに4回の定期接種をすることになっていますが、数年たつと、ワクチンによってできた百日咳に対する抗体(百日咳にかかっても発症を防いでくれるような免疫物質)が減ってくるため、小学生になる前に5回目を打つ必要があるのです。実際、小学生の間で百日咳が大流行する事例が複数回、過去に報告されてきました。

 少しややこしいのは、その5回目の百日咳予防としてワクチンを打ちたい場合、4種混合ワクチンは使えないということです。法律上、4種混合ワクチンを1人に5回打つことはできないからです。

 そこで5回目の百日咳対策としては「3種混合ワクチン」(ジフテリア、百日咳、破傷風に対するワクチン)を使用します。

 もう一点注意したいのは、3種混合ワクチンは4種混合と違って、無料の定期接種ではないことです。自費での任意接種になるため、接種を希望する場合はあらかじめ医療機関に問い合わせて、ワクチンを取り寄せてもらうなどの必要があります。

②ポリオワクチン

 ポリオは4種混合ワクチンで対応できるため、1歳の間に定期接種しているお子さんがほとんどです。ただし百日咳に対する抗体と同様で、接種から数年たつと抗体が減少するため、再びポリオにかかるリスクが高くなります。

 とはいえ先に説明した通り、5回目の4種混合ワクチンを打つことはできません。

 そこで「3種混合ワクチン+ポリオワクチン」にして4種混合の代替とするわけです。こちらも任意接種になるため、医療機関への事前の問い合わせが必要です。

③麻疹風疹ワクチン(MRワクチン)

 これも1歳の間に定期接種しているお子さんが多いものの、やはり数年たつと抗体が減少するため、入学前に再び接種が必要です。

 定期接種なので無料ですし、お住まいの自治体から届いた接種券を使って、医療機関で接種できます。

④おたふくかぜワクチン

 これも1歳の間に任意接種している場合が多いですが、やはり抗体が減少するため再接種が必要です。こちらも1歳の時と同様、小学校入学前も任意接種のため、自費負担や事前の問い合わせが必要です。

 詳しく知りたい方は、日本小児科学会「知っておきたいわくちん情報」や、学会が推奨する接種スケジュールも一緒にご覧になると、理解が深まると思います。

「任意接種」は「打たなくてもOK」という意味?

 このように、さまざまあるワクチンですが、大まかには「定期接種」と「任意接種」とに分けられます。

 「任意」というと「打たなくてもよい、打つかどうかは保護者の判断に任せられている」と思いがちですが、医学的な世界標準からすると、定期接種のワクチンと遜色なく、「ぜひ接種してほしいワクチン」ばかりです。

 定期と任意の形式の細かな違いについては、日本小児科学会のリーフレットに詳しく掲載されていますが、大きな違いは2点あります。

 一つは定期接種は無料、任意接種は基本的に自費での負担になるということです。「基本的に」としたのは…

まとめ

子どもの予防接種は重要です。定期接種や任意接種をうまく組み合わせて、子どもの健康を守りましょう。

FAQ

予防接種は無料で受けられるのですか?

定期接種は無料で受けられますが、任意接種は自費負担となることがあります。ご注意ください。

同時に複数のワクチンを接種しても大丈夫なのでしょうか?

日本小児科学会は同時接種に問題がないとしています。赤ちゃんの免疫を早めに構築するためにも効果的です。


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